2017年11月15日水曜日

【harappa Tsu-shin】「ひろさき美術館2-Silent Studies-」

10月20日(金)~11月12日(日)まで旧市立図書館で開催していた
「ひろさき美術館2-Silent Studies-」ですが、お陰様で無事に終了いたしました♪
旧市立図書館は弘前市の歴史および弘前市民の記憶を伝える建築物であり、
弘前の文化の持続・共有を語るには欠かせない、弘前市民の知の象徴と言えます。
そんな旧市立図書館を舞台に、3名の作家が「Silent Studies」をテーマに展示を行いました。
今回は展示の様子を少しご紹介いたします♪


「関典子×婦人閲覧室」
旧市立図書館のおごそかな雰囲気と関さんの作品がとても合っている展示でした。
まるで昔からそこにあるようなマッチぶりでした。
ぱっと見ただけでは分からない細やかで丁寧な技法に魅せられ、
一つ一つの作品をじっくり見てくださるお客様が多かったです♪



「斎藤啓司×図書室」
「一縷」
“知”を象徴するアナログ的ツールの一つ、鉛筆。
脆く折れやすい鉛筆の芯を、只々ひたすらに物理的に自立出来る限りで、工芸的修復技法である金継技法を用い接続・積重した作品。
津軽という場所や人が教養や文化的意識に深く根ざしたものであってほしいという勝手な強い願いを、賽の河原の積み石のごとく願いを念じながら、折れ続けながらも一つ一つ執拗に積み上げた作品。(作者解説より)
「二十歳のころ」プロジェクト」
本の色彩や形状も含めた物質としての造形性という視覚的感覚的な要素と、インスタレーションされた内容や文脈に依拠するグラデーションや論理・思考的要素という、表象とコンテクストの二つの要素から構成することで、本棚全体を一つの作品と見立てた。(作者解説より)    
 「analysis for bricolage (文房具)」
ある用途性を持った道具を可能な限り分解することから、用途性を排除することで一つ一つのパーツを美術としての固有の物質と見立て、造形化・彫刻化するために工芸的技法(金泥・銀泥技法など)を援用することでささやかに介入し装飾を施す。(作者解説より)
 部屋に入ると、まず鉛筆の長さに驚く声があがっていました♪
皆さんからお借りした本で完成された「二十歳のころ」プロジェクト」の本棚は、
自分が読んだことのある本や、本の整列の繋がりをみるととても面白い作品となりました。

「橋本尚恣×評議室」
 「カタコトテリトリー」
「カタコトテリトリー」はもとからあった本棚を活かした展示作品で、
まるでそこにあるのが当たり前であるかのような安定感がありました。
そしてもう一つ、実は2階閲覧室の展示ケースにこっそり橋本さんの展示スペースもありました♪
作品のネタ帳とも言える貴重なものを公開してくださっていました。
こちらもとても面白かったです♪


今回もたくさんの方々にご覧いただけて、本当に嬉しく思います。
展示作品はもちろん、建物自体も楽しんでいただきたいという想いも強いので、
旧市立図書館に初めて入ったという市民の方々の声を聞いて、とても嬉しかったです。
弘前には素敵な建物がまだまだたくさんあります。
そして、素敵な地元作家さんもまだまだたくさんいらっしゃいます!
来年度以降もぜひ開催していけるように頑張りたいと思いますので、
ぜひ応援よろしくお願いいたします。


(harappaスタッフ=太田)

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